客として

地元の方々

 子供の頃お祭は特別な時だった。
少ないお小遣いを握りしめて
出店でものを買うのが何より楽しかった。

 でも何だろう。
弁当を持ってバスから降りて
トイレに殺到するこの人たちは?

 祭りだけを楽しんで
ゴミと排泄物を残して帰って行く。
「ゴミは沢山隠されているし
 トイレもよく詰まるんですよ。」

 この日も大勢地域の人たちが
休日返上で猪汁やお蕎麦を焚いて
客を「おもてなし」てくれていた。

 知り合いの役場の人は
「もう何年も祭りを観ていません」と笑って語る。
その知り合いは今年も寒さに震え
町道で交通整理をしていた。

もう少し里人、その文化に
目を向けた行いが出来ないものか。
来る度悲しくなってくる。